介護を経験して思うこと



2018年に父が急逝して
私が母の在宅介護をすることになった。

母は2013年にくも膜下出血により介護が必要な生活になった。
とはいっても、話は普通にできるし、食事も自分で食べる。
外出は車いすだが、歩行器を使えば自分で歩くこともできる。
トイレ介助が少し必要なだけだった。

だから一緒に暮らし始めたころは苦にも思っていなかった。
通院や外出にも戸惑うことなく行っていたし、
母も「今度はココへ行ってみたい」と楽しんでいた。

そんな母も入退院を繰り返すようになり、
自分の力で歩くことができなくなっていった。
そうなると私が母に費やす時間が増え、
「自分の時間」「家族のための時間」が激減した。

イライラする機会が増え、暴飲暴食もした。
そして太った自分のことを
介護ストレスのせいにして正当化しようとしていた。

最低な娘だわ。


介護は、
「できなくなっていく親」を受け止めていく作業。

昨日までできていたことが、できなくなっている現実と
元気だったころの母の姿とのギャップが
介護をする者の心を絞めつける。

辛いとかしんどいとか、不満ばかりが先行してしまうけれど
ふと考えてみた。

私が生まれた時、きっと母は喜んでお世話してくれていただろう。
だから今は、私が母へのお世話返しの期間なんだ。

食べやすい食事を用意する。
おむつを替えてあげる。
危なくないように部屋を片付けておく。
体調の変化に気をつける。
寂しくないようにできるだけ傍にいる。

私が今、母にしていることは、
かつて母が私にしてくれていたこと。

「恩返し」ならぬ「お世話返し」
そう思えた時、母のことがとても愛おしく感じた。


お母さん。
こんな歳になってもお母さんから学ぶことがたくさんあるよ。
いつまでも元気でいてね。




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